大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)1022 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人阿河準一の上告趣意について。

所論一は、原判決に憲法三七条二項違反があると主張する。

しかし所論について記録を調べてみると、その経過と判断は、原判決が、右弁護

人の控訴趣意第一点に対し説示するとおりであつて、正当である。(なお昭和二四

年(れ)第七三一号同二五年三月一五日大法廷判決、集四巻三号三五五頁参照)。

論旨は採用できない。

所論二は、事実誤認の主張を出でず、刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。そ

して第一、二審判決の事実認定は相当と認められ所論のような誤認はない。

被告人本人等の上告趣意について。

所論一前段は、憲法三七条二項違反を主張するが、弁護人の第一点の論旨と同趣

旨であつて、右説示のとおり採用できない。同後段は、憲法三七条一項違反を主張

するが、前段の主張の前提が成り立たないのであるから、所論もまた前提を欠くに

帰する。

所論二は、被告人等に対する逮捕の不当を主張するにすぎず、原判決の違憲を主

張するものでないから、採用できない。

所論三、四は、憲法一四条(一三条と記載する部分もあるが、誤記と認める)違

反を主張するが、その前提とする所論の各被告人が共産党員なるが故に有罪の認定

を受けたと認められる資料形跡はないから、違憲の主張は前提を欠くに帰する。ま

た違憲の主張の前提たるその他の所論は、いずれも単なる事実誤認の主張にすぎず、

採用できない。

所論五は、憲法二五条違反をいうが、その実質は、一審判決第一の判示事実につ

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いて事実誤認を主張するに帰し、また所論六は、被告人Aに関する一審判決の判示

事実について事実誤認を主張するにすぎず、いずれも刑訴四〇五条の上告理由にあ

たらない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三二年七月三〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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